民法19
物権に関する以下の記述のうち正しいものはどれか。
1 地上権は設定行為による場合のほか、遺言や時効によっては取得することができない。
2 用益物権は、不動産に限り成立する。
3 抵当権の目的となっている土地に第三者が時々無断で資材を置いている場合、抵当権者は、抵当権に基づく妨害排除請求ができる。
4 所有者から預かった動産が盗まれた場合、受寄者は盗まれた時から2年以内でも盗品であることを、過失なく知らずに同種商品の販売商人から取得した占有者には返還請求できない。
5 先取特権の場合は、対抗要件を備える必要がないので時間的に先に成立した物権が優先する。
答え2
用益物権は使用収益する権利であって、土地についてのみ認められる。265条、270条。
誤り。
1 265条。遺言や時効によっても取得できる。
3 交換価値の実現が妨げられ抵当権の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは423条の法意に従って、妨害排除請求権を代位行使できるとした上で、抵当権に基づく妨害排除請求権として排除を求めることもできる。
しかし、時々置いている程度では優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるとは認められないので排除請求できない。
4 193条。盗品、遺失物の場合は、被害者又は、遺失主は、2年間回復請求できる。
5 成立の前後ではなく、債権保護の必要性の強弱に応じて優劣を定めている。329条以下。