民法15
代理に関する以下の記述のうち誤っているものはどれか。
1 代理権濫用の場合、代理人は、その法律行為による利益を自己または第三者に得させる意図があるが、法律的効果を本院に帰属させる代理意思はない。
2 代理人が本人のためにすることを示さず代理行為をした場合、相手方が、代理人が本人のためにしていることを知らず、かつ、知らなかったことに過失がなかった場合は、代理人と相手方との間にその意思表示の法律効果が発生する。
3 本人が売買の目的物の瑕疵について悪意または有過失であれば、売主たる相手方に瑕疵担保責任を追及することはできない。
4 101条2項の「本人の指図」とは、特定の法律行為の委託で足りる。
5 民法上の代理行為を主張する者は、代理人がその行為の法律効果を本人に帰属させる意思を有し、かつ、代理人としての意思表示であることを表示したことを主張立証しなければならない。
答え1
内心は自己の利益を図るためであっても客観的には顕名により本来の権限内の行為をした場合を濫用というので、本人に効果帰属させる代理意思は認められる。
正しい。
2 100条。
3 101条2項。
4 大判M41.6.10
5 最判S43.4.24相手方はその選択に従い、本人との関係を否定し、代理人との関係を主張することもできる。