商法7
 株主の譲渡に関する以下の記述のうち誤っているものはどれか。

1 公開会社でない株券発行会社は、株券が発行されていなときは、株式を譲渡しようとする株主は、会社に対し株券の発行請求をする必要がある。
2 株式会社は、株主以外の者が株式を取得することのみ、会社の承認を要する旨を定款で定めることができる。
3 譲渡制限株式の譲渡に際し、会社がこれを承認せず、買い取りの通知をした場合は、会社が買い取りの通知を発した時点で売買契約が成立する。
4 譲渡制限株式の譲渡について、会社がこれを承認しない決定をする場合、当該会社または指定買取人が買い取ることを会社に請求した株主は、指定を受けた旨および買い取り対象の株式数の通知を指定買取人から受けた後は、指定買取人の承諾がなければ請求を撤回できない。
5 取締役会設置会社では、株式譲渡による取得制限を取締役会ではなく、株主総会の承認を必要とする旨を定款に定めることはできない。

答え5
取締役会設置会社では取締役会、それ以外の会社は株主総会で承認するのが原則(139条1項)だが、定款に別段の定めをすることはできる(同条項ただし書)。

 

正しい。

1 株券発行会社の株式譲渡は、株券を譲受人に交付しなければ効力を生じない(128条1項)ので。
2 107条2項1号、108条2項4号。
3 買い取る旨の通知は、形成権の行使であるからそれにより売買契約が成立する。141条4項、142条4項から。
4 143条2項。